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カテゴリ:漢方用語( 6 )

平肝熄風薬(へいかんそくふうやく)

内風をおさめる薬物を熄風薬(そくふうやく)というが、平肝熄風薬(へいかんそくふうやく)というように、熄風薬とは平肝熄風薬の略語に過ぎない。

 肝経に入って肝陽を平定して内風を平熄する性質を有するのが熄風薬の特長であるから、「平肝熄風薬」というのが正確であろう。

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by m-kanpo | 2006-08-16 11:31 | 漢方用語

中焦は漚(おう)のごとし

 《黄帝内経霊枢》で指摘される「中焦は漚のごとし」より、


漚 (オウ)




参考文献:肝は下焦だけでなく中焦にも属する

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by m-kanpo | 2006-06-13 13:40 | 漢方用語

膜原と腠理 (まくげんとそうり)

 少陽三焦とは、陳潮祖教授が御高著で指摘するように、膜原と腠理から構成される機能体を指している。そしてこれらは肌表、五臓六腑、四肢百骸の各組織と連絡し、津と気が昇降出入する交通路となっているものである。


膜原と腠理



膜原(まくげん)は臓腑や各組織器官を包み込む膜のこと。

腠理(そうり)とは、膜外の組織間隙のこと。

もっと詳細に述べれば、腠理というのは、皮膚・肌肉・筋腱・臓腑の紋理や間隙などの総称であり、皮腠・肌腠・粗理・小理などに分けられる。腠理は体液のにじみ出る所であり、気血が流通する門戸であり、外邪が体内に侵入するのを防御する働きがあるなどと解釈されるのが一般であるが、
下線部の「気血が流通する」とい点については疑義があり、「気津が流通する」というように、気と津に限定すべきだと愚考する。血を全面的に含めてしまうと、あまりにも流通物質が拡大し過ぎるので、主として気と津とにある程度限定的に捉えたほうが合理的であろう。

 ともあれ三焦とは、膜原と腠理から構成される機能体を指しているわけだが、これらは肌表・五臓六腑・四肢百骸の各組織と連絡し、津と気が昇降出入する通り道である。
 そしてこの膜原と腠理はまた、肝が主る筋膜組織に属するものであるから、疏泄を主る肝との関係は大変密接なものである。それゆえ、肺気・脾気・腎気ばかりでなく肝気も加わって、主にこの四臓の機能が協力して実現される「津気の運行」が実際に行われている区域こそ、膜原と腠理から構成される「少陽三焦の腑」としての実体なのである
 と同時に、これら肺脾腎肝が協力して行う津気運行の働きのみを取り出して概括したものがすなわち「少陽三焦の機能」の実体である。


参考文献:猪苓湯と少陽三焦
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by m-kanpo | 2006-06-02 23:51 | 漢方用語

肝胃乗胃・異失和降に対する舒肝和胃法

(14)舒肝和胃


脘脇に痛みが生じ呑酸嘈雑、噯気嘔吐



弁証論治における代表的な治法
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by m-kanpo | 2006-05-29 23:46 | 漢方用語

瘀血や血瘀、あるいは袪瘀など第二水準漢字について

 第二水準の漢字が反映されないブログがあるので、困ったもので、その点、エキサイトブログさんは、大助かり。

血瘀

瘀血

袪 瘀

活血袪瘀

活血化瘀

活血行瘀


 血瘀(ケツオ)や瘀血(オケツ)・活血袪瘀・活血化瘀などの意味を知るには、
「瘀血阻滞」とその形成原因
 以下に重要な個所だけを引用する。

 血は脉中にあって絶え間なく運行し、循環して休まず、五臓を調和し、六腑に行き渡り、百骸を営養する。

 血液は心気の推道・肺気の宣降・肝気の疏調・脾気の統摂・腎陽の温煦という五臓の協同作用が必要で、これによってはじめて停滞や外溢を生じることなく、脉中を正常に運行することが出来ます。

 とは言え、血行不利や瘀血という病理変化については、心肝の二臓との関係がより密接です。

 心は全身の血脉を主り、肝は蔵血の臓器だからですが、より深く考察すれば、心が主る脉は肝が主る筋膜によって構成されるので、「瘀血阻滞」は究極的には肝の病変と考えるべきでしょう。

 瘀血形成の原因は多種多様ですが、以下に主要なものを記します。


 ①寒邪の侵襲により、血が冷却されて凝滞する(寒凝血瘀)。
 内に久寒がある場合も同様です(陽虚血瘀)。

 ②熱毒や邪の熱化から気営両燔し、営陰に侵入した熱が血を煮詰めて熱盛傷陰や、汗による津液の消耗により営陰が損傷されると、血液が粘稠になって運行不利を生じ、血管壁に瘀血を形成する(熱盛血瘀)。

 ③陰液の虧損により、血脉が濡潤されないために、血がスムーズに運行できなくなって瘀滞する(陰虚血瘀)。

 ④心気不足や心陽虚衰による推動無力、あるいは肺気虚損や肺寒による昇降不足および助心行血の機能低下、あるいは腎気不足や腎陽虚衰による動力欠乏は、いずれも血流を緩慢にさせる。
 遷延すると虚によって鬱を生じ、気鬱血滞から瘀血を形成する。
 これらのことから、気虚血渋・気鬱血滞の「気虚血瘀」と、これに血の冷却による凝滞を伴った「陽虚血瘀」の病機の存在を類推し理解することが出来るはずです。
 (気虚も陽虚も各臓に見られますが、気虚は肺・脾に重点があり、陽虚は脾・腎に重点があります。)

 ⑤肝の疏泄失調により、気滞血瘀を生じる。

 ⑥痰湿阻滞による気機失調が発展して気滞血瘀を生じたり、痰が直接血流を阻害して瘀血が形成され、瘀血は水道を阻害して痰濁を誘発する(痰瘀交阻)。

 ⑦打撲・外傷など、血隧の異変により、気行や血行が阻害される(跌打損傷)。

 ⑧血溢脉外により、出血が瘀滞する。血熱妄行や脾気虚の統摂不能による血溢などがあります。


 このように、瘀血は多病から誘発される二次的な病理産物であることが多く、それゆえ活血化瘀の薬物だけでは根本解決にはならず、それぞれの瘀血形成の病機(根本原因)に対する方剤の併用が必要となることが多いわけです。

 また、瘀血が除去されないと新血が生じにくいため、遷延すると血虚を伴いやすい。
 それゆえ、活血化瘀薬を多用するとますます陰血を損耗しやすくなるため、補血・補陰の薬物の配合が必要となることも多い。

 さらに強調しておきたいことは、瘀血の形成は究極的には必ず多かれ少なかれ気滞を伴っており、あるいは気滞が直接的な原因となって形成されることが多く、気滞を伴うだけに多かれ少なかれ必ず「痰濁」を伴っているということです。

 また、瘀血は気機を阻害して気滞を増長させ、気滞と瘀血が悪循環を形成しやすく、水道を妨害して水湿内停を誘発して浮腫や痰濁を生じさせるなど、多端な病変を誘発します。
 つまり、瘀血を治療せずにいつまでも遷延させると痰濁を増長させ、また痰濁は血流を阻害して血瘀を増長させ、一方では次第に正気を損耗させるなどにより、胸痺や中風のみならず悪性腫瘍の発生原因となるなど、複雑多変で難治な病変を誘発し兼ねないわけです。

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by m-kanpo | 2006-05-29 00:19 | 漢方用語

中医学における少陽三焦の重要性について

猪苓湯と少陽三焦より

少陽三焦の重要性 (膜原と腠理から構成される機能体)

 この少陽三焦の重要性については陳潮祖著『中医病機治法学』に随分と教わったことである。
 少陽三焦とは、膜原と腠理から構成される機能体を指すもので、これらは肌表・五臓六腑・四肢百骸の各組織と連絡し、津と気が昇降出入する交通路となっている。
 少陽三焦を構成する膜原と腠理は、肝が主(つかさど)る筋膜組織に属するものであるから、疏泄調節を主る肝との関係は大変密接である。それゆえ、少陽三焦とはまた、肺気・脾気・腎気ばかりでなく肝気も加わって、おもにこの四臓の機能が協力して営まれる津気運行の作用が実際に行われている区域こそが、この膜原と腠理から構成される「少陽三焦の腑」としての実体なのである。
 と同時に、これら肺脾腎肝が協力して営まれる津気運行の作用のみを取り出して概括したものがすなわち「少陽三焦の機能」である。
 ところで、中医学の病理観の中で、とりわけ重要なものは五臓六腑のバランスシートである。これらの生理機能はいずれも気血津液の生化輸泄(生成・輸布・排泄)と関係があり、そして「流通」という共通した働きがある。それゆえ、基礎物質の生化輸泄に過不足やアンバランスが生じた場合、それがその時の病態である。したがって、五臓六腑は「流通しているもの」としての生理と病理の特徴があり、五臓間の生克関係は、気血津液の生化輸泄状況のバランスに関わっている。

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by m-kanpo | 2006-05-15 07:54 | 漢方用語