人気ブログランキング | 話題のタグを見る

メインブログは「漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告」だが

IMG_4251
IMG_4251 posted by (C)ボクチンの母


村田漢方堂薬局のメインブログは、漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告だが、昨今、検索でかかる率が急激に減っている模様。

ブログを軽視するアルゴリズムに変更された模様。一週間前まで1日の訪問者が700~1,000名であったが、ここ一週間は400人前後に激減している。まあ~っ、どうでもいいけどっ。

IMGP0377
IMGP0377 posted by (C)ボクチンの母
# by m-kanpo | 2012-04-29 07:30 | ブログ関連

整体観(整体観念)

 整体観(整体観念) は中医学における基本概念として重要で、人体は体表および各臓腑、各器官、各組織がそれぞれ縦横に連係した有機的な統一体であるとされる。

 同時に、四季折々の季節の推移や気象条件、あるいは生活環境などの変化が、人体の生理・病理に影響を及ぼし、人と外界も有機的に関連した統一体であり、人と自然はともにある、というものである。

 つまり、病気を西洋医学のように局部の病変として捉えるのではなく、必ず人体全体の有機的な関連性を重視し、外界の自然現象や環境変化との有機的な関連性についても重視する考え方である。

 それゆえ、頭痛を治療するときに、頭痛薬を投与するのは、中医学や漢方世界では愚の骨頂とされる。
# by m-kanpo | 2008-04-25 15:36 | 中医学基礎理論

「間違いだらけの漢方と漢方薬」

間違いだらけの漢方と漢方薬・漢方とは中国から伝来した医術や薬術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬(治療薬)である。

 日本の漢方界への遺言ブログ
# by m-kanpo | 2008-04-17 09:13 | 管理サイトの詳細

芎帰調血飲 と 芎帰調血飲第一加減

 芎帰調血飲 と 芎帰調血飲第一加減 では、断然後者の方が応用範囲が広く、とても重宝な方剤である。

芎帰調血飲 の処方内容は、

当帰 川芎 地黄 白朮 茯苓 陳皮 香附子 牡丹皮 大棗 乾姜 甘草 鳥薬 益母草


芎帰調血飲第一加減 は、上記の薬味にさらに、
白芍薬 桃仁 紅花 牛膝 枳殻 木香 延胡索 肉桂 が加わっている。それゆえ、応用範囲は抜群に広く、たとえばこれに丹参が加われば、小生が製品開発を指導したウチダ和漢薬の「生薬製剤二号方」の薬味がすべて含まれることになる。

# by m-kanpo | 2007-02-18 08:11 | 漢方処方

呉茱茰湯(ゴシュユトウ)の覚え書き

 呉茱茰湯(ごしゅゆとう)の効能は、市販される医薬品としての漢方エキス製剤においては、

 みぞおちが膨満して、手足が冷えるものの次の諸症: 頭痛、頭痛に伴うはきけ、しゃっくり

と、かなり的確である。これを中医学的にはどのような方剤として捉えられているか、四川科学技術出版社発行の『中医方剤与治法』から、一部を拙訳にて以下に御紹介する。
  呉茱萸湯(《傷寒論》)

 【薬物構成】 呉茱萸 生姜 人参 大棗
 【用法】 水煎し、三回に分けて服用。
 【主治】 肝胃虚寒による乾嘔・よだれや唾が多い・頭頂部痛・胃脘部や腹部の疼痛・舌質が淡・舌苔は白滑・脉は弦遅。
 【分析】 頭頂部痛・胃脘部や腹部の疼痛・嘔吐が本方の主症で、病機は肝胃虚寒である。舌質が淡・舌苔が白・脉が遅などは虚寒証の反映である。足厥陰肝経の経脉と督脉は頭頂で会するので、頭頂部の疼痛は厥陰肝経の病であり、胃脘部や腹部の疼痛・悪心・嘔吐などは陽明胃腑の病である。それゆえ、臓腑経絡弁証によれば病変部位は肝胃と確定できる。舌質が淡・舌苔が白・脉が遅などは虚寒の徴候であるから、八綱弁証によると病性は虚寒に属すると確定される。このように、頭頂部の疼痛・胃脘部や腹部の疼痛・嘔吐は、肝胃虚寒・濁陰上逆によって生じるのである。
 【病機】 肝胃虚寒・濁陰上逆。
 【治法】 温中降逆法。
 【方意】 苦・辛・大熱の呉茱萸は温肝の主薬で、とりわけ温胃散寒・降逆止嘔の重要薬物であるから、厥陰の頭痛・陽明の嘔吐で虚寒証に属するものに止嘔・止痛作用がある。生姜は呉茱萸の温胃降逆作用を助け、人参・大棗は補虚安中するもので、これらによって温中降逆の方剤となる。
 《金匱翼》に「内生の寒、温に必ず補を兼ぬ」とあり、本方が治す肝胃虚寒は肝胃自身の陽虚で、当帰四逆湯証の外寒内犯による場合とは一定の違いがある。それゆえ、当帰四逆湯証では温散、本方では温補を重視し、意義内容が異なるので注意を要する。
 【応用】
 1.《聖済総録》に、人参湯(呉茱萸湯のこと)は「心痛を治す」とある。本方は十二指腸潰瘍に有効であることから、ここでいう心痛とは胃脘部の疼痛を指すものと思われる。
 2.《方函口訣》には「此ノ方ハ濁飲ヲ下降スルヲ主トス。故ニ涎末ヲ吐スルヲ治シ、頭痛ヲ治シ、食穀欲嘔ヲ治シ、煩躁吐逆ヲ治ス。『肘后』ニテハ吐醋嘈雑ヲ治シ、後世ニテハ噦逆ヲ治ス。凡ソ危篤の症、濁飲ノ上溢ヲ審ラカニシテ此ノ方ヲ処スルトキハ、其ノ効挙ゲテ数ヘガタシ。・・・・・・・久腹痛、水穀ヲ吐スル者、此ノ方ニ沈香ヲ加ヘテ効アリ。又、霍乱後、転筋ニ、木瓜ヲ加ヘ大イニ効アリ」とある。

# by m-kanpo | 2006-09-10 12:28 | 漢方処方