人気ブログランキング | 話題のタグを見る

啐啄同時 (そったくどうじ)

 禅用語


啐啄同時 (そったくどうじ)


                          
                  (碧巖録、第七則の評唱中の一句)
# by m-kanpo | 2006-06-09 12:35 | 第二水準漢字

香薷散 (こうじゅさん)




香薷散 (こうじゅさん) 《和剤局方》

 【組成】 香薷 白扁豆 厚朴。
 【用法】 水煎し3回に分けて冷服。
 【病機】 感受寒湿・表裏同病。
 【治法】 除湿解表。
 【適応証】 夏季に納涼・飲冷したために寒湿を感受して陽気が陰邪〔寒湿〕に侵襲され、皮膚が蒸されるような熱感・畏寒〔寒がる〕・頭重・頭痛・無汗・腹痛・吐き下し〔嘔吐・下痢〕・舌苔は白・脉は濡など。

# by m-kanpo | 2006-06-06 09:34 | 漢方処方

膜原と腠理 (まくげんとそうり)

 少陽三焦とは、陳潮祖教授が御高著で指摘するように、膜原と腠理から構成される機能体を指している。そしてこれらは肌表、五臓六腑、四肢百骸の各組織と連絡し、津と気が昇降出入する交通路となっているものである。


膜原と腠理



膜原(まくげん)は臓腑や各組織器官を包み込む膜のこと。
(但し、一般的には「胸膜と横隔膜の間を指す」とされている。)

腠理(そうり)とは、膜外の組織間隙のこと。

もっと詳細に述べれば、腠理というのは、皮膚・肌肉・筋腱・臓腑の紋理や間隙などの総称であり、皮腠・肌腠・粗理・小理などに分けられる。腠理は体液のにじみ出る所であり、気血が流通する門戸であり、外邪が体内に侵入するのを防御する働きがあるなどと解釈されるのが一般であるが、
下線部の「気血が流通する」とい点については疑義があり、「気津が流通する」というように、気と津に限定すべきだと愚考する。血を全面的に含めてしまうと、あまりにも流通物質が拡大し過ぎるので、主として気と津とにある程度限定的に捉えたほうが合理的であろう。

 ともあれ三焦とは、膜原と腠理から構成される機能体を指しているわけだが、これらは肌表・五臓六腑・四肢百骸の各組織と連絡し、津と気が昇降出入する通り道である。
 そしてこの膜原と腠理はまた、肝が主る筋膜組織に属するものであるから、疏泄を主る肝との関係は大変密接なものである。それゆえ、肺気・脾気・腎気ばかりでなく肝気も加わって、主にこの四臓の機能が協力して実現される「津気の運行」が実際に行われている区域こそ、膜原と腠理から構成される「少陽三焦の腑」としての実体なのである
 と同時に、これら肺脾腎肝が協力して行う津気運行の働きのみを取り出して概括したものがすなわち「少陽三焦の機能」の実体である。


参考文献:猪苓湯と少陽三焦
# by m-kanpo | 2006-06-02 23:51 | 漢方用語

防已黄耆湯 (ぼういおうぎとう・ボウイオウギトウ)

 日本の防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)の配合薬物は、防已(ぼうい)に温性のオオツズラフジにあてているため、方剤全体が温補に偏ってしまっている。このオオツズラフジは、中国では清風藤(せいふうとう)と呼び、寒性の漢防已とは別物である。
 このため、本方剤を変形性膝関節炎には、昔ほど有効ではなくなったようだ。
数十年前までは、患部の冷えを訴える人が多かったので、変形性膝関節炎などに優れた効果を発揮していたものだが、近年、患部に熱感を感じる人が断然多くなっているために、本方単独では無効なことが多い。
 従って、本方剤に地竜や石膏を加えるなど、寒熱に配慮した工夫が不可欠となる。


防已黄耆湯



 このように、日本の防已黄耆湯は、中国における防已黄耆湯とは異なることを認識しておく必要がある。
# by m-kanpo | 2006-06-02 14:05 | 漢方処方

茵蔯蒿 (いんちんこう)

 本来はカワラヨモギの幼苗を乾燥したものを薬用とすべきだが、日本ではなぜか花穂を用いている。それでも良く効く。
 性味は苦微寒、効能は清熱利湿・退黄(黄疸治療)。



茵蔯蒿



インチンコウと読むが、代表的な方剤は茵蔯蒿湯。湿熱黄疸の聖薬である。
# by m-kanpo | 2006-05-31 08:17 | 漢方用薬物(生薬)